天体望遠鏡(屈折式)は、対物レンズと接眼レンズがあれば、
一応は、機能します。
この対物レンズに虫眼鏡を使用しますが、通常の天体望遠鏡は、
色消しレンズを使っていますので、何枚かのレンズ構成に
なっています。
虫眼鏡ですと、1枚だけなので、どうしても青い色が
像に付きます。だから、月とか惑星などの
明るい天体を見ると、青い色が付いて見づらいですが、
この天体望遠鏡は、幼児〜小学校2年生くらいまでの
望遠鏡の構造を勉強する目的で作ると思って下さい。
更にもっと良く見える望遠鏡を欲しくなったら
この虫眼鏡の部分に、アクロマート式の対物レンズを購入し
それを付けた構造に考え直して、再度、対物レンズに
合うサイズの別のボイド管(紙管)等を
購入して、作ればよいのです。
※ また、この単眼鏡の色消しを考えるのならば、
紙管の途中に、ワッシャー状の遮光スリッターを入れて
光を少し遮る工夫をすると、青色は少しなくなります。
接眼部の製作は、一番難しいですが、カメラのフィルムケースとか、
何か100円ショップなどで探して、軸の中心に接眼部が
くるように、考えてみて下さい。
ある程度考える事も大事です。全部、部品を供給していたら
単なるキットに終わってしまい、自由研究や子供の想像力育成には、
なりませんから、親子で協力してオリジナルのものを作ってみて下さい。
穴あけは、通常、金属のものならば、ドリルが必要ですが
缶の両端を缶きりなどで切り、そこにフィルムケースの周りに
布ガムテープなどを巻きつけ、固定させる方法などもあります。
また、虫眼鏡の固定方法ですが、
紙管(ボイド管)の端の一部を糸鋸などで、虫眼鏡の軸部分の
太さだけ切り落として、そこに埋め込むようにすると
スッポリと収まりますよね。
そんな風に考えるのも楽しいものです。
◆紙管の長さの決定方法◆
対物レンズ(虫眼鏡)の焦点距離で決定します。
家の中で、蛍光灯などの真下のマットの上に白い紙などを敷き
蛍光灯が白い紙に、はっきりと映る高さを測定して下さい。
定規などをあてがい、2人で協力すれば、測れるはずです。
それが、完璧な焦点距離ではありませんが、
おおよその焦点距離が確定できます。
太陽で、焦点距離を測るのは、辞めて下さい。
焦点が合った瞬間、火が出ますので、注意して下さい。
あとは、接眼部のガムテープが巻かれた管を前後させ
焦点を合わせれば、OKです。
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● 具体的な虫眼鏡(シングルレンズ)
天体望遠鏡の作り方は、
↓の写真をクリックしてご覧下さい。
色収差など、完全皆無! 明るくシャープな像の天体望遠鏡です!
◆倍率について◆
倍率は、
対物レンズの焦点距離÷接眼レンズ
の焦点距離です。
例えば、虫眼鏡の焦点距離を測り、
230mmだったとします。
接眼レンズは、市販のハイゲンスタイプ(
安くて普及品のレンズ)の
4mmだったとします。
すると、倍率は、230÷4=57.5で、
約57倍となります。
大体、50倍くらいで、月ならば、
全体が視野一面に見える感じです。
土星なども50倍くらいならば、
環らしいものが見えるでしょう。
◆天体望遠鏡の性能について◆
作る天体望遠鏡ですが、
レンズの直径を口径(こうけい)と呼びます。
この口径が大きい方が、
光を集める力(集光力)を大きくし
より、淡い天体や微細部分まで
見る事ができるのです。
決して、天体望遠鏡の性能は、
倍率ではありません。
◆お薦めの接眼レンズの相談◆
接眼レンズは、作るのは無理だと思って
安いものを購入してみて下さい。
1000円程度で購入できますから
それは、相談に応じます。
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