思い出のお風呂
                                                        お風呂の入り方インデックス
 
私が小学校2年生の時です。小さい頃なので、うる覚えなのですが、
私のおじさんに連れられて、従兄弟と一緒に旅行へ出かけました。
確か、埼玉県の北部だったと思います。
一泊二日で、一般の民家に泊めさせてもらった事がありまして
今から考えると、見ず知らずの人をよく泊めてくれたと思います。
まあ、ヒッチハイクみたいなもんです。
その時の家の中とか、料理とか、何をして遊んだのか、さっぱりきっぱりと、
忘れてしまっているのですが、なぜか、お風呂場の景色は、
鮮明に残っています。
それは、よく時代劇にでてくる様なお風呂です。
ほら、よく水戸黄門とかでお銀が入浴する様なお風呂の事です。
何て言う名前のお風呂だか、わかりませんが、『たらい』みたいな木製の
風呂(湯舟)なんです。それも深くて、丸いというか、楕円形の湯舟です。
(8:2)くらいの広さで二層になっていて、片方に湯が入り煙突が出ています。
もう一方は、人間が入るところでして、たった一人しか入れません。
そう、超小型の鉄砲風呂です。
窓なんかは、なくて、格子戸があるんです。
その格子戸を開けると虫の鳴き声が聞こえ、ふと見ると満月が綺麗に見えました。
静かな夕暮れだった。今なら、露天風呂とか、どこでも豪勢な風呂は、ありますけど。
しかし、どんな風呂にも負けない私にとって最高の風呂でした。
何もないけど素朴で、昔は、どこの家にもあったらしい。
しかし、もう一度入りたくても、もうあの風呂はないだろう………
 
 
 
 
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